The way it should be|本来あるべき姿

豊洲ぐるり公園。豊洲の島を一周ぐるっと回る4.8kmのランニングコース。

普段は国立や立川周辺を走っていますが、たまに「お出かけ」することがあります。ランニングの醍醐味は、時間や場所に縛れることなく自分の好きなタイミングで好きな場所を走れることです。荷物も少ないですし、ランニングシューズさえ用意すれば、誰でもお手軽に始められるのもいいですね。

知らない街を観光しながら走るのもよし、途中でカフェに寄るのもよし、公園のベンチで海を見ながらぼーっとするのもよし。

ということで、自販機でジュースを買い、公園のベンチでぼーっと休憩していると、幼稚園児たちが先生と楽しそうに走っていました。ごく普通の光景ですが、ふと思うわけです。「こんなに楽しそうに走ってるのに、人っていつから走るのが嫌いになるんだろう」と。

もうこの話を過去に何度もしていますが、運動の根幹に関わるとても大切なことですので、何度話しても充分過ぎることはないと思っています。ちょうど良い動画がありますので拝借させていただきます。

将来に渡り健康を維持し、運動習慣を身につけさせることが大切だと主張するフィンランドの先生。 一人一人に目標を持ってもらい、その目標に向かって努力するプロセスが大切だと主張する日本の先生。

個人的にはどちらの意見も正しいと思います。運動そのものを楽しむのか、それとも運動を通じて自分の成長と向き合うのか。考えれば考えるほどどちらも正しい意見に聞こえてきますね。大人側の意見だけでなく、子供達がどう感じているかが大切だと感じます。

ただ、成長のどの段階で運動に苦手意識を持つのかと言えば、間違いなく学生時代でしょう。「◯◯が得意だった」「◯◯ができなかった」など、会話の中には必ず学生時代の内容が含まれます。というより、高校を卒業してから自発的に運動する人は減りますので、学生時代の記憶が色濃く残るのも当然ですね。

遡って、幼稚園の頃の話をする人は少なくなります。記憶が薄いというのもありますが、「成績を付ける」ということがありません。どちらかと言えば、園内や近所の公園に行き、みんなで自由に遊んだり、先生たちと走り回ったりということが多くなるはずです。この段階では、おそらく「運動が得意じゃない」と思い込む子は少ないように思います。従って、小学校に入り、体を動かすことに対して「成績(評価)が与えられる」ということをキッカケに運動に苦手意識が形成されてしまうというのは、紛れもない事実だと思うのです。

こんなことをベンチに座りながらぼーっと考えていました。

僕のお店のコンセプトの第一にあるのが「自分との再会(本能を呼び覚ます)」です。本能というのは、動きたいという気持ち、すなわち今回の幼稚園児たちのように、私たちが本来持っていた「動くことは楽しい」という感覚、思い出のことです。それをいかに呼び覚ますか、ということが大事だと感じています。そうなれば運動不足に起因するダイエットや生活習慣病、不定愁訴、ストレスなどの問題をも改善することができると思うのです。もちろん、みんながみんなそうなるとは限りませんが、少なくとも現状よりは良い方向へと向かうはずです。

後天的につくられた意識は、後天的に変えることができる。というのが僕の信条ですから、悲観的にならず、なんでもトライしてみるといいのではないでしょうか。少なくとも、僕のところに来ていただければ、運動を好きになるかどうかは別として「運動嫌い」や「苦手意識」は払拭できることはお約束します。

評価は人から与えられるものではなく、自分で与えるもの。

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