『これだけ頑張ったんだから、今夜くらいは美味しいものを食べてもいいだろう』
人間は頑張った分だけご褒美が欲しくなる生き物です。ダイエット中にも関わらず、普段はタブーとしていることも、つい心の中で正当化しようとします。もちろんハッピーに生きるためならそれはそれで良いことですが、体型はそんなワガママを受け入れてはくれません。
これが肉体労働による肉体的な疲労であれば、普段よりも少し多めに食べたくらいでは体型には大きく影響しないでしょう。しかし、オフィスワークが中心の現代において、身体はほとんど動かしていないのに脳をたくさん使うため、「肉体の疲労」だと錯覚し、たくさん食べれてしまうから太っていってしまうのです。
ということで、そんなに頑張らなくていいのでは?という結論に至っています。
ここ日本では、長時間労働だったり休日出勤だったり残業だったりスケジュール帳をパンパンにすることだったり、とにかく忙しいことを美徳する風潮があります。『忙しい=頑張っててえらい』という構図です。そのため、中には忙しいアピールをしたり、好き好んで忙しくしている人もいるほどです。
でも、それって僕からすれば「時間をコントロールできていない」としか見えないわけです。こんなことを言うと、忙しいんだから仕方ないじゃない!という反論が来そうですが、どうしても無理な場合を除き、僕ならそもそも『自分で時間をコントロールできない環境に身を置かない』という選択をしています。
大人というのは子供と違い、ある程度環境を選べますので、時間に振り回されてばかりで自分らしい生活ができないのであれば、それを見直す勇気も必要です。
僕は仕事とプライベートは同じくらい大切にしています。どちらかを犠牲にするという考え方はありません。50:50ではなく、100:100で楽しむようにしています。
以前、外資系の企業に勤めているお客様がおっしゃっていた言葉をよく覚えています。「日本では残業することが当たり前のようになっているけれど、海外では”残業ばかりする=仕事ができない人”と見なされてしまう」とおっしゃっていました。
もちろん状況にもよるでしょうが、とても腑に落ちる話でした。学生の頃から居残り勉強は恥ずかしいことだったはずなのに、なぜ社会に出ると「頑張っててえらい」と評価されるようになったのか。さらに残業代まで支払われるから不思議なのです。逆にペナルティを課さないと、残業することが当たり前のようになってしまう気がするのです。
デザインやインテリアも『余白』があったほうが美しく見えますよね。隙間があると埋めたくなる、余白があると落ち着かない、つまらないと感じてしまうという人は、おそらくスケジュールもパンパンに詰め込まないと落ち着かないという印象があります(半分偏見です)。
次はこっちやって、それが終わったらこっちやって、のようにスケジュールがパンパンだと心の余裕もなくなってきます。
時間のゆとりは、心のゆとりです。
育児や介護、仕事などでどうしても慌ただしくなってしまうことはあるでしょう。それは仕方のないことです。その中でもいかに「余白」をつくるかを真剣に考えることは大切です。
忙しい生活を送っているとどうしてもストレスが溜まります。今日は頑張ったんだから自分にご褒美を与えよう!ということになる。
そういう生き方を否定するつもりは毛頭ありませんが、どうしても「忙しくてできなかった」「疲れてできなかった」「食べてしまった」というように、『できなかったこと』ばかりを考えるようになってしまいます。
自分で自分の人生をコントロールしているポジティブな感覚が無く、常になにかに振り回されている感じでしょう。そういう生活だとダイエットや体づくりというのは、無理だとは言いませんが、かなり難しくなります。
ゆとりのある生活を心掛けることで、食欲が落ち着いたり、運動しようという気持ちになったり、今まで見えてこなかった選択肢が色々浮かんでくるはずです。
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