「続けないと意味がない」
「毎日やらないと効果がない」
「継続することに意味がある」
世の中には、こうした「謎のルール」がいくつも存在します。
まるで、物事は「継続すること」を前提につくられているかのようです。
でも、こうしたルールを真面目に守ろうとするほど、運動が続かなかったときに、
「また続かなかった」
「いつも三日坊主だ」
「自分は本当にダメだな」
と、自分を責めてしまうことがあります。
そして少しずつ、自分に自信がなくなってしまう。
でも、よく考えてみると、これは少しおかしなことではないでしょうか。
「運動は続けなければいけない」は、本当に必要なルール?
「継続しないと意味がない」というのは、そもそも誰かが決めたルールです。
そのルールから少し外れただけで、自分を責めてしまう必要はありません。
もちろん、法律や社会の秩序など、守らなければならないルールはあります。
でも、少なくとも運動に関しては、そこまで厳しく考える必要はないと思っています。
運動が続かなかったからといって、誰かに罰せられるわけではありません。
そもそも、自分自身のためにはじめたことです。
続けるのも、少し休むのも、また再開するのも、本来は自分で決めていいはずです。
運動は「続けたこと」より「はじめたこと」に価値がある
それに、私は「続くかどうか」よりも、最初の一歩を踏み出したことのほうが価値があると思っています。
運動をしたほうがいいと頭ではわかっていても、実際に行動に移せる人は、それほど多くありません。
ジムに行ってみた。
ウォーキングをはじめてみた。
ストレッチをしてみた。
ピラティスを体験してみた。
それだけでも十分です。
まず一度、自分の身体のために行動した。
それは、とても立派なことだと思います。
だから、私は「続いたか、続かなかったか」をそこまで重要視していません。
もちろん、続けられればそれに越したことはありません。
でも、続けることそのものを目的にしてしまう必要はないと思っています。
そもそも、続くかどうかなんて、はじめてみなければわからないことですから。
SNSを見て「自分も頑張らなきゃ」と思っていませんか?
もう一つ、気をつけたいことがあります。
それは、自分と他人を比べすぎないことです。
私たちが本来向き合っているのは、あくまで「自分自身」。
対人競技のように、誰かと競争しているわけではありません。
ところが、SNSで「自分と他人」を比べることが当たり前になった今、いつの間にか他人の生活や身体と、自分を比べてしまいます。
なんとなくSNSを眺めているだけだったのに、
「いいな」
「羨ましいな」
「自分もちゃんと運動しないと」
「もっと頑張らないと」
と考えるようになる。
そして、ご親切にも関連する動画が次から次へと流れてきます。
そうなると、少し苦しくなってきます。
自分の身体と向き合っていたはずなのに、いつの間にかスマホの向こう側にいる誰かと向き合ってしまう。
これは、あまり良い状態とは言えません。
「運動しなければ」では、なかなか続かない
そうなると、運動に対する気持ちも変わってきます。
「運動しなければならない」
「運動しないとダメ」
「もっと痩せなければ」
「もっと綺麗にならなければ」
そんなふうに、「〜しなければ」という義務感で運動するようになってしまいます。
もちろん、目標を持つことは悪いことではありません。
でも、自分の身体を大切にするための運動が、いつの間にか自分を追い込むものになってしまったら、少し苦しいですよね。
そして、頑張れなかった日には、
「また続かなかった」
「私は意志が弱い」
と、自分を責めてしまう。
これでは、運動そのものが嫌になってしまっても不思議ではありません。
「継続」ではなく「断続」と考えてみる
とはいえ、ある程度の身体の変化や健康を考えれば、運動を長く続けていくことは大切です。
そこで、私は「継続」ではなく「断続」と考えることをおすすめしています。
「継続」という言葉には、
休む=サボる
そんなイメージがありませんか?
でも、決してそうではありません。
むしろ、長く運動を続けていくためには、休むことも必要です。
人間ですから、
「今日は動きたくないな」
という日だってあります。
そんなときは、無理をしなくてもいい。
それはサボっているのではなく、今の自分にとって必要な「休み」なのかもしれません。
数日休んでもいい。
場合によっては、数週間休んでもいい。
必要なら、数ヶ月休んだっていいと思います。
そして、またやりたくなったら戻ればいい。
それで十分です。
身体とは、一生付き合っていくパートナー
そもそも、身体というのは、一生付き合っていくパートナーのようなものです。
よく、
「それじゃ、一生運動を続けないといけないんですか?」
と聞かれることがあります。
健康でいるためには、できれば一生、自分の身体を動かしてほしい。
これは決してスパルタ的な意味ではありません。
私たちは、2〜3ヶ月だけ頑張って終わり、あるいは2〜3年頑張って終わり、という短期決戦で健康づくりをしているわけではないからです。
お花には水をあげないと枯れてしまいます。
車は定期的にメンテナンスをしなければ、少しずつ調子が悪くなっていきます。
身体も、それと似ています。
短期間で一気に変えるものではなく、長い時間をかけて付き合っていくもの。
だからこそ、無理なく続けられる方法を見つけることが大切なのです。
身体との付き合い方は、もっと自由でいい
そう考えると、「休む」ということの意味も少し変わってきます。
休んでいるから、継続できていない。
そうではありません。
休むことも含めて、長く身体と付き合っていく。
「最近、ちょっと運動していないな」と思っても、あまり悲観的にならなくて大丈夫です。
疲れたら休む。
また動きたくなったら始める。
それでいいのです。
「毎日やらなければ」
「絶対に続けなければ」
そんな「謎のルール」に縛られる必要はありません。
大切なのは、誰かと比べることではなく、自分の身体と自分のペースで付き合っていくこと。
続くときは続ければいい。
休むときは休めばいい。
そして、また始めればいい。
継続よりも「断続」で考える。
もっと気楽に、もっと自分らしく。
身体との付き合いは、まだまだこれから続いていくのですから。

