ダイエットにおいて、私が一番避けたいと思っているのが「食事制限」です。
少し突拍子もないことを言うようですが、理由はとてもシンプル。
楽しくないからです。
「ダイエットに楽しさを求めている場合ではない」
「今まで好きなものを食べてきたんだから、少しくらい我慢するのは仕方ない」
そんな声が聞こえてきそうですが、必ずしもそう考える必要はありません。
そもそも、人は楽しくないことを長く続けるのが苦手です。
特にダイエットには「食事」という、毎日の生活に欠かせないものが関わっています。
だからこそ、食べることが苦痛になってしまうと、ダイエットだけでなく、毎日の生活そのものが少しずつつらくなってしまいます。
「健康的な食生活が楽しい」に変われば理想
もちろん、例外もあります。
これまでの食生活を見直して、
「もう前の食生活には戻りたくない」
「こんなに身体が軽くなるんだ」
「こっちのほうが食べていて幸せ」
と、健康的な食生活そのものを心から楽しめるようになることです。
これができれば、とても理想的です。
ただ、現実にはなかなかそうはいきません。
好きなものは好きですし、仕事がうまくいかなかったり、人間関係でストレスが溜まったり、体調がすぐれない日があったりすると、ダイエットへの気持ちが落ちてしまうこともあります。
「今日はもう何も考えたくない」
「なんでこんなに我慢しているんだろう」
そんなふうに、自分自身にイライラしてしまうこともあるでしょう。
それは、意志が弱いからではありません。
無理をしているからこそ、元に戻りたくなる。
私はそう考えています。
短期的に頑張るダイエットが続かない理由
短期間で結果を出すために、パーソナルジムなどで一気に頑張る方法もあります。
肉体を追い込み、食事を細かく管理し、毎日の食事を記録する。
もちろん、それで体重が減ることはあります。
私自身、フィットネス業界に長くいたので、こうした方法についてもよく知っています。
ただ、個人的には、これを誰にでもおすすめしたいとは思いません。
なぜなら、「今できること」と「何年も続けられること」は違うからです。
短期間なら頑張れる。
でも、2年後、3年後も同じ生活を続けているとは限りません。
むしろ、頑張りすぎた反動で、少しずつ元の生活に戻ってしまうこともあります。
そして生活が元に戻れば、体型も元に戻りやすくなります。
だからこそ私は、短期間だけ頑張るダイエットよりも、無理なく続けられる生活そのものをつくることが大切だと思っています。
ダイエットは、もっと楽しくていい
私の考えるダイエットは、少し違います。
ダイエットは、本来もっと楽しくていい。
美味しくごはんを食べる。
気持ちよく身体を動かす。
少しずつ身体の調子が良くなる。
朝の目覚めが軽くなる。
鏡を見るのが少し楽しみになる。
気持ちまで前向きになって、毎日の生活に少しずつ潤いが増えていく。
私は、こういう変化こそがダイエットだと思っています。
反対に、スーパーへ行くたびに、
「何を食べれば痩せるんだろう」
「これ食べたいな……」
「でもダイエット中だから我慢しよう」
と考えてしまう。
今まで美味しく食べていたものまで、罪悪感を持ってしまう。
そこまで苦しくなってしまったら、それはもうダイエットというより、修行に近いものになってしまいます。
もちろん、どちらの場合でも体重は減るかもしれません。
でも、大きな違いがあります。
苦しいダイエットでは、笑顔が少しずつ消えてしまう。
好きなものを取り上げられたような気持ちになってしまうからです。
一方で、無理なく楽しみながら取り組めていると、身体の変化そのものが嬉しくなります。
「少し身体が軽くなった」
「前より動きやすくなった」
「今日は気持ちよく運動できた」
そんな小さな変化が、自分自身の成長に感じられる。
だから、自然と笑顔になれるのです。
「何をすれば痩せる?」の前に考えたいこと
ダイエットをするとき、多くの人は、
「どんな運動をしたら痩せるの?」
「何を食べたら痩せるの?」
と考えます。
もちろん、運動や食事について知ることは大切です。
どんな食事を選ぶのか。
どのくらい身体を動かすのか。
睡眠をどう整えるのか。
こうした具体的な方法を知ることは、ダイエットの助けになります。
ただ、私はこれらはあくまで「枝葉」だと思っています。
その前に考えたいのが、
「自分はダイエットとどう向き合うのか?」
ということです。
どれだけ良い方法を知っていても、苦しくて続かなければ意味がありません。
逆に、自分に合った方法で無理なく続けられるのであれば、特別なことをしなくても少しずつ身体は変わっていきます。
これは体質や遺伝子の話ではありません。
ダイエットに対する「マインドセット(考え方)」の違いです。
「明日からダイエットか……」
そう考えた瞬間に、気持ちが重くなるのであれば、少し立ち止まってみてもいい。
ダイエットは、何かを禁止することでも、自分を追い込むことでもありません。
自分の身体を大切にしながら、今より少し心地よい生活へ近づいていく。
その結果として、体重や体型も少しずつ変わっていく。
そんな捉え方でもいいのではないでしょうか。
なにをするかではなく、どう向き合うか
ダイエットという言葉を聞くと、どうしても「我慢」「制限」「努力」といった言葉を連想してしまいます。
でも、本当はもっと自由でいい。
好きなものを完全に禁止する必要もありません。
毎日完璧に運動する必要もありません。
一日できなかったからといって、自分を責める必要もありません。
大切なのは、自分を追い詰めることなく、長く続けられる方法を見つけることです。
食事も、運動も、生活習慣も。
「これなら続けられそう」
そう思えるものを少しずつ増やしていけばいい。
ダイエットは、自分を嫌いになるためのものではなく、今より少し自分の身体を好きになるためのものだと思っています。
だからこそ、「何をすれば痩せるのか」だけを考えるのではなく、自分が無理なく続けられる方法は何なのかを考えてみてほしいのです。
ダイエットで大切なのは、何をするかだけではありません。
ダイエットと、どう向き合っていくか。
まずは、そこから始めてみてはいかがでしょうか。

